呼称の変遷

昭和20年代までは「支那そば」という呼称が一般的で、「チャンそば」、「南京そば」(南京は「中国の」あるいは「外来の」程度のニュアンスで、都市としての南京を指すものではない)、あるいは単にそば、汁そばなどと呼ばれることもあった。

このため、最近までは「そば」「おそば」というとラーメンを指し、蕎麦はわざわざ「日本そば」と呼称していた地域(総じて蕎麦食があまり普及していなかった地方)もある。現在も地方の高齢者の中にはこの呼び方をする人も多く、蕎麦屋を起源としているわけではないのに店名に「そば」を冠するラーメン屋もしばしば見受けられる。また、ラーメンという呼称を使用する店でも、品目によっては「五目そば」「もやしそば」などという言い方をすることは多い。なお、独自のラーメンが開発され普及した北海道や、ラーメンに代わるものとして沖縄そばが発展した沖縄県では中華そば、支那そばとはほとんど呼ばれない。

日清チキンラーメン

戦後、中華そばという名称が生まれた(ラーメンという言葉もあったが、中華そばの方が一般的だった)。1958年(昭和33年)8月に日清食品からチキンラーメンが発売され、「インスタントラーメン」との言葉が生まれて以降ラーメンという呼称が標準となったが、地域によっては中華そばのほうが通りが良く、ラーメンと中華そばを区別して認識される場合もある。

ラーメンという名の由来は不明だが、漢字表記老麺の音読み(ロウメン、ローメン)から来ているとされることもある。ただし、現在ではローメンは別の麺料理である。

近年ではラーメンの多様化を受けて、懐古的な意味合いから昔風のラーメンを支那そばと呼ぶ店も増加している。